あっという間に2014年も1/6が過ぎ去ってしまいました……。いつも年始は冬コミの疲れからだらだら休んで、まったりまったりやりたいことを妄想するだけの期間となることが多いのですが、今年はいつになく頑張っていたりします。
そんなわけで、2月の後半に東京に行ってきました。目的は、この春にリリースを予定している新作のレコーディング! ……というわけで、今回はそのお話を。
朝の新大阪駅。今回は贅沢にも有給を取得して、3日間みっちりスタジオにこもるべく東京へ向かいます。
切符を買うとき、お財布から旅立つ諭吉さんを見送るたびに「新幹線というものはなんて贅沢な乗り物なんだろう……」と思いますが、移動で消耗すると後々痛い目を見るので、ここは快適さと体力を優先します。大人のマネーパワーです。
東京はまだ少し前の豪雪の名残が……。自分の住んでいる大阪はほんのちょっと積もった程度で大したことなかったですが、関東は大変だったようで……。少し日程がズレていたら移動だのなんだの大変なことになっていたかもと思うと、ゾッとしましたね。3日間とも、スタジオではちらほら雪かきやらスタッドレスタイヤの話題が飛び交ったりしました。
いつもお世話になってるDaniさんのスタジオに着いて、初日は自分の収録。スタジオに入って早々、
自分:今回も(アレンジ)ありがとうございました。
Daniさん:いやぁ……間に合いましたねぇ(笑)
という会話があったりしましたが、今回は「冬コミ(Masterpieces)の修羅場はまだ本番じゃない、冬コミ後からが本当の修羅場だ……!」という声が聞こえるような怒涛のスケジュールだったのです。自分で決めておいてなんですが、どうしてもう少し優しいスケジュールにしなかったのか……。それでも、決してやっつけになることなく、きちんと仕上げて収録に臨むことができました。良かった……!
自分が次々に書き上げる曲を、意図をしっかり汲み取ってアレンジしていってくれたDaniさんのおかげです。本当に感謝(次回作、カッコよくて素敵なアレンジが満載ですよ)。
この日は今野隼史さんと神無宇宙さんが見学に来てくださいました(お二方には、次回作でジャケット周りのイラストを担当していただくのです。お楽しみに!)。茶太さんの収録のときに見学に来ていただいたことはありましたが、自分の収録でご一緒するのは初めて。内心ちょっとドキドキでしたが、元気いっぱいの曲を無事に録り終えることができました。
最初の頃は特殊な環境とプレッシャーでガチガチだった収録も、経験を重ねるうちに慣れてきて、今ではだいぶ自分の歌を客観的に聴くことができるようになってきた気がします。エンジニアをしてくれるDaniさんのアドバイスも、昔は(そ、そうなのか……)と思うだけだったのが、意味がなんとなく理解できるようになってきたり、自分が意見を言いたい部分とDaniさんに舵をきってもらいたい部分の境界が感じられるようになってきたり。慣れれば慣れるほど、スタジオ収録って楽しくなっていくんだなーと思いながら歌ってました。
収録のあとは、今野さん神無さんとKURUMED COFFEEへ。「マージナルブレンド」の舞台になっている、”とあるカフェ”のモチーフでもある、とても大好きなお店です。
席が結構埋まっていた関係で、ちっちゃな椅子の席に3人並んで座ったのですが……なんだかアトラクションに乗っているような、不思議な感じでした。これはこれで面白かった(笑)
HUMMING LIFEの今後やイベントのことなどのいろんなお話をしたり、新作のイラストの打ち合わせをしたり。
打ち合わせの結果は新作のイラストにご期待いただくとして、お話しする中で「マージナルブレンド」に関しては、遠くないうちに何かしら動かしたいな……と思うようになりました。
このアルバムは完売してしまっていて、コストや在庫リスクの関係で再プレスもしないと決めているのですが、今でもイベントなどで「再販しないんですか?」という声をいくつかいただいたりしている作品なんですね。
まだ何かが決まっているわけではないので、うかつなことは言えないですが……。もしあきらめずに「マージナルブレンド」を待っていてくださる方がいらっしゃるなら、どうかもうしばらくお待ちいただければと思います。作者としては、悩みながらもあれこれ考えていますので。
2日目、3日目は茶太さんの収録! 写真はテイクチェックのシートやら何やらですが……まだ歌詞やタイトルは見せられないよ(笑)
トラブルやアクシデントもなく、2日間とも順調に収録が進んでいきました。
ご一緒するたび、自分は茶太さんの歌声をより好きになっていってる気がします。まだ感覚的なものですが、茶太さんの歌のOKテイクのジャッジも自分の中で明確な指針みたいなのができてきて(それに縛られるのも良くないと思うので、難しいところなのですが)、芯がブレたまま収録が進んでいくことがなくなってきた気がします。とても楽しい!
5年前に初めてご一緒して「しずく」を録ったときから、茶太さんの収録のときにいつも感じているのは「曲に命を吹き込んでくれるボーカリストさんだなぁ」ということ。上手く言えないのですが、茶太さんの声って上手い、とか可愛い、とか優しい、というだけじゃなくて、不思議な温かみというか、力のようなものを感じるんですよね。そういうものが曲に宿っていくような感じが、いつもあるんです。
今度の新作でもたくさんの楽曲を歌っていただいてますが、本当に良いテイクをいただいています。
無事に3日間の収録を終え、現在はミックスやマスタリングをDaniさんと相談したり、イラストのより細かな打ち合わせが進んでいっています。
この作品は4月末のM3春(配置は第一展示場・A-41a。ありがたくも、昨年秋に続いて壁スペースをいただけました)と、5月のCOMITIA(こちらは配置など未定なので、後日あらためて)の新作としてリリースを予定してます。
コミケ以外でプレスCDの新作を発表するのは第一作「しずく / ポケットの詩」以来(!)となるので、大丈夫かなとドキドキしていますが、作品自体は胸を張ってオススメできる仕上がりになりつつあります。
もうちょっとしたら、新作についてのいろんなことを表に出していけると思いますので、どうかお楽しみに!